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人妻とした
妻は白目をむいたまま、口を開けっ放しでいました。妻の目から、涙が流れ始めました。妻の口の端からは、唾液の糸が滴っています。

 「・・ああ・・あがああ・・あああ・・」

 男のゆっくりした動きにあわせて、妻の声が続きます。何と言う顔でしょうか。直前までセレブ奥様風だった妻の顔が、一瞬にして、男の剛直によって破壊されたのです。

 あの美しい妻が、お尻の穴に男根を埋め込まれて、白目をむいて、涙を流し、よだれを垂らしているのです。恐ろしいほどの快感が妻を襲っているのでしょう。妻が経験したことのないほどの。私が与えたことのないほどの。エロ漫画では見たことがありますが、妻がこんな顔をするとは・・。

 妻はついに、ベッドに突っ伏してしまいました。妻の両手は尻を離れ、頭の前でシーツを掴み締めています。くぐもった、連続した悲鳴が聞こえます。男はなおもゆっくりと、下半身を前進させます。割れた腹筋が、妻の尻にゆっくり近づいてゆきます。

 妻のカラダが、痙攣しているようにビクビクと震えます。妻は、長い間そのままの体勢でいました。尻を男根に貫かれて、長い時間連続して往っているようです。ヒップのバージンを男に与えて。肉体的にも、精神的にも、満足しきって。

 いつの間にか、私の頬にも涙が流れていました。不覚にも、妻が男根に屈服するビデオを見ながら、私は泣いていたのです。ソファにあったクッションを、私は顔に押し当てました。クッションを顔から離すと、ビデオが終わり、画面とヘッドホンの中はノイズだけになっていました。家族の誰もいない、一人だけの居間で、私はもう一度クッションを顔にあて、何十年ぶりなのか、号泣をしました。ヘッドホンの中のノイズで、自分の泣き声が聞こえないのだけが、幸いでした。

 翌日の日曜日は、繰り返し妻のビデオを見て、どす黒い嫉妬に息を詰めながら、オナニーに浸るという酷いものでした。視まいと思っても、家の中には私とそのビデオテープしか存在しないようなものです。何度射精したか、判らないくらいです。

 夜遅く、妻は子供を連れて帰ってきました。妻の態度はまったく変わりがありません。きっと私の顔はすごいものに変化していたでしょうが、そのことに気がついたそぶりさえ見せません。眠くてむずかる子供たちと、さっさと寝てしまいました。

 その深夜、妻の隙を見ながら、妻の携帯から彼の番号を探り出しました。携帯のメモリには彼が本名で載っていたため、すぐに見つかりました。堂々としたものです。発着信メモリもついでに確認しましたが、怪しい履歴も残っていません。

 月曜日、妻が起きて来ないうちに家を出ました。始業前の会社で時間をやり過ごしてから、行動予定に遠距離の取引先の会社名を書いて出かけました。会社から遠く離れた喫茶店を見つけて、モーニングを頼みます。10時が過ぎ、どうしても彼に目的を聞きたくて、電話してみました。何度しても出ません。思い余って彼の会社の番号を調べ、公衆電話を利用しました。適当な会社名と本名を名乗って、ビジネスライクに電話をしたのですが、彼の会社の人間によれば、彼は出張中とのことでした。先週の頭からドイツに行っていて、水曜日に帰ってくるそうです。
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