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人妻に返事をする
その瞬間、ハルヒは股が破裂したかのような衝撃を受けた。目の前に火花が散ったように思えた。もちろん実際には錯覚であり、電圧を流し込まれたのは股間だ。しかしそれでもハルヒの視界は揺れ動き、世界が点滅しているように感じられた。
「ぎっ、んぎいいぃいっ!」
 自分でも何を言っているのか分からないような叫び声が勝手に口から飛び出していく。
「ぐあぁっ……」
 ドサッとシーツに尻が落ちてから、ようやく自分は腰を突っ張らせていたのだと気付いた。電撃に身体が反射的に動いていたようだった。
「はあっ、はあぁっ、はあっ」
 目を見開きながらハルヒは荒い呼吸を繰り返した。
 ピリピリとした熱い痺れが断続的に股間を刺激している。縦筋から僅かにはみ出ている肉ビラが、電撃のせいで焼き切れてしまったような気がして、どうなっているのかこの目で確かめたかった。けれど、身体がまったく言うことを聞いてくれない。先ほどのように首を伸ばして恥丘を覗くことも出来なかった。
 普通の皮膚とは違い、敏感で弱い陰唇に直接電流を送られた衝撃は、それほどまでに強力だった。
 苦しみ悶えるハルヒをみくるは目を細めて見下ろしている。
「あはは。どうです? 一発で気絶しないよう、電圧を落としておいたんです。私、優しいでしょう? あ、だからといって感謝の言葉を口にしなくてもいいです。少し面倒でしたけれど、虐めたいほど大好きな涼宮さんのためなら、このくらいなんともないですよ」
「う、ぐ……」
「私、優しいでしょう?」
「…………」
 息も絶え絶えのハルヒに返事をする元気などあるはずもない。
「私、優しいでしょう?」
 みくるは満面の笑みを浮かべながらハルヒの横に膝を着き、顔を間近で突き合わせてきた。スタンガンは股間に接触したままなので、ハルヒは生きた心地がしなかった。みくるがちょっとその気になればまた電気ショックに襲われるのだ。彼女がほんのちょっと指を動かすだけで、自分は激痛を味わうことになる。そう思うだけで泣き叫びたくなる。
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